ハツコイ娼女〜林檎 いのち
姫さまがご自分でプログラミングをされたときく曲。
控えめな、しかし確かなバスドラのビート。
そこへ、ご自分のAKGで録ったとおっしゃる2トラックの歌。
ハツネちゃんにガンとばしていらっしゃるかのようです。
恐いわ、とひるんでいると、サビが美しい。
と思いきや、おどろおどろしい間奏。
その霧を声でかき消すと、うるわしいサビ。
歌詞を見る。
ああ、涙があふれます。
エコーが描き出すものを目にした姫さまのこころのうちは、いかようだったでしょう。
そのひとかけらを、感じることができます。
何億のうちのひとつが入ることを許された偶然。
火が消えずにともり続ける幸運。
何十億年にわたって繕ってきた暗号の神秘。
奇跡以外の何ものでもない。
大それたことに怯むのか。
おのれの本能に畏怖するか。
人間であることを、生命であることを覚悟するか。
彼女はそのとき、人生でいちばんクリエイティブだった。
Shiina Ringo x Saito Neko - ハツコイ娼女 pv - Dailymotion動画
いまのうちに、知りたいものだわ
粒のようなあなたは、いったい何を考えているの?
ん? ほっといてほしい?
ふふっ、そうよねえ
「人間」が最高の関心事である姫さまなら、きっとそう声をかけたに違いない。
まどろみのなか、お腹に手をあてて。