花魁〜林檎&浮雲 サヨナラ
浮雲の作曲。
というこの曲。
ほら、やっぱり。
そう。
"シーズンサヨナラ"、"かつては男と女"、"sa_i_ta"、"長く短い祭"……
林檎さんに「作曲、やれば」
みたいにいわれて、作るようになったという浮雲さん。
彼が深く関わっている曲たちは。
ある時期から。
せつない。
才能と才能の関係。
人間と人間の結びつき。
そして……。
いずれにしても、「サヨナラ」がある。
アルバム「平成風俗」は、もうすぐ終わろうとしている平成の、傑作。
いや21世紀の傑作。
我が国の国宝です。
その聴きどころのひとつは、"カリソメ乙女"が終わり、この"花魁"がスタートする瞬間。
どこかアンニュイで異国情緒を感じる、英語での「全部ウソよ。バイバイ」の直後、モジュレーションのかかった、散乱するような単音のくり返し。
続いて、一拍目をぼかすために井上ウニさん(エンジニア)がワザとディレイ音を先に持ってきたAメロが、すこし無機的に始まる。
何度聴いても、ゾクッとする。
音楽を聴いているよろこび。
生きるエネルギー。
そのあとのサビに行くところのストリングスもいい。
サビでは絶頂を迎える。
声と弦が上がって下がって、まわって、めぐりめぐって……。
まるでサーカスのよう。
人生のよう。
ああ。
産まれてきて、よかった。
林檎さん。
あなたは、全部、お見通しなんだな。
ほんと。
こわいひとだ。
*"花魁"のPVが見当たらなくて、リンク貼れませんでした、悲。とってもいい曲なのに!